66歳の男性。緑内障と診断され、β遮断薬のチモロールの点眼を始めることになった。…
66歳の男性。緑内障と診断され、β遮断薬のチモロールの点眼を始めることになった。点眼薬でも鼻涙管から吸収されて全身に作用することがある。この薬の全身の副作用として注意すべきものはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 脈が速くなり、動悸や手のふるえが出る。頻脈や手のふるえは交感神経を刺激する薬でみられます。β遮断薬では脈は遅くなります。
- ⑵ 手足の先がしびれ、尿の量が増える。手足のしびれや尿量の増加は、炭酸脱水酵素阻害薬の内服でみられる副作用です。
- ⑶ 口が渇き、顔が赤くなって体温が上がる。口の渇き、顔の紅潮、発熱はアトロピンなどの抗コリン薬の副作用です。
- ⑷ 脈が遅くなり、ふらつきや失神を起こす。心臓のβ1受容体が遮断されると心拍数が減り、徐脈によるふらつきが起こることがあります。
- ⑸ 気管支が狭くなり、ぜんそくの発作が起こる。気管支のβ2受容体が遮断されると気管支が収縮し、ぜんそくの人では発作が誘発されます。
解説
注意すべきなのは、脈が遅くなることと、ぜんそくの発作が起こることです。チモロールは房水の産生を減らして眼圧を下げますが、鼻涙管の粘膜から吸収されて全身のβ受容体も遮断します。心臓では心拍数が減って徐脈になり、気管支では収縮が起きてぜんそくを悪化させます。そのため、ぜんそくや徐脈のある人には使いにくい薬です。口の渇きは抗コリン薬、しびれは炭酸脱水酵素阻害薬の副作用です。
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