水平位で歯科治療を終えた患者が立ち上がった際に、立ちくらみを起こした。原因はどれ…
水平位で歯科治療を終えた患者が立ち上がった際に、立ちくらみを起こした。原因はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 筋収縮力の低下筋収縮力の低下は筋力の問題で、起立直後の立ちくらみの直接の原因ではありません。
- ⑵ 静脈還流量の減少起立により血液が下肢に貯留して静脈還流量が減り、血圧低下と脳血流の減少が起こります。
- ⑶ 体液の浸透圧の低下体液の浸透圧の低下は電解質異常に関わるもので、起立時の立ちくらみの原因ではありません。
- ⑷ 動脈血酸素飽和度の低下体位変換で動脈血酸素飽和度が低下するわけではなく、立ちくらみは血圧低下によるものです。
- ⑸ 前庭器官の内リンパ液の増加前庭器官の内リンパ液の増加はMénière病のめまいの原因で、本例とは関係ありません。
解説
正解は⑵です。長時間水平位で治療を受けた後に急に立ち上がると、重力によって血液が下肢の静脈に貯留し、心臓に戻る静脈還流量が減少します。その結果、心拍出量が減って血圧が低下し、脳血流が一時的に減少するため、立ちくらみ(起立性低血圧)が起こります。高齢者や降圧薬服用者で起こりやすいため、治療後はいったん座位で休ませてから立たせます。筋収縮力の低下、体液浸透圧の低下、酸素飽和度の低下、内リンパ液の増加は立ちくらみの主な原因ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成