59 歳の男性。かかりつけ歯科医で指摘された下顎左側のエックス線異常像の精査を希…
59 歳の男性。かかりつけ歯科医で指摘された下顎左側のエックス線異常像の精査を希望して来院した。3 年前に初めて左側顎下部の腫脹と疼痛を自覚して、その後も時々繰り返しているという。初診時のエックス線画像(別冊No. 25A、B)、骨表示CT 横断像(別冊No. 25C)及び軟組織表示CT 横断像(別冊No. 25D)を別に示す。画像から得られる所見はどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 骨折骨折は外傷や病的骨折で生じる所見で、唾石症ではみられません。
- ⑵ 骨膜反応骨膜反応は骨髄炎や骨腫瘍などでみられる顎骨の所見です。
- ⑶ 唾液の停滞唾石による導管の閉塞で、導管の拡張など唾液の停滞を示す所見が得られます。
- ⑷ 咽頭腔の偏位咽頭腔の偏位は咽頭周囲の腫瘍や膿瘍などでみられる所見です。
- ⑸ 異所性石灰化物唾石が導管内や腺体内に異所性石灰化物として描出されます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶と⑸です。画像は提示されていませんが、左側顎下部の腫脹と疼痛を繰り返していることから、顎下腺の唾石症が考えられます。エックス線画像やCTでは、ワルトン管内や顎下腺内に異所性石灰化物(唾石)が不透過像として描出されます。軟組織表示CTでは、唾石による導管の閉塞のために導管の拡張や顎下腺の腫大がみられ、唾液の停滞を示す所見が得られます。骨折や骨膜反応は顎骨の病変、咽頭腔の偏位は咽頭周囲の腫瘤性病変でみられる所見です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成