下顎枝矢状分割術で用いる器具の写真(別冊No. 26A)と矢印で示す使用中の術中…
下顎枝矢状分割術で用いる器具の写真(別冊No. 26A)と矢印で示す使用中の術中写真(別冊No. 26B)を別に示す。この器具で回避できるのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 下顎頭の脱臼下顎頭の位置は骨片の固定時に管理するもので、この器具で脱臼を回避するものではありません。
- ⑵ 舌の知覚異常下顎枝内側の軟組織を排除して舌神経を保護し、舌の知覚異常を回避できます。
- ⑶ 下唇の運動障害下唇の運動は顔面神経(下顎縁枝)の支配で、この器具が保護する神経ではありません。
- ⑷ 頰粘膜の知覚異常頰粘膜の知覚は頰神経が担い、下顎枝内側の骨切りで保護する対象ではありません。
- ⑸ オトガイ部の知覚異常下顎孔に入る下歯槽神経を保護し、オトガイ部の知覚異常を回避できます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵と⑸です。写真は提示されていませんが、下顎枝矢状分割術では、下顎枝内側の骨切りの際に、下顎孔に入る下歯槽神経血管束と、その前方を走行する舌神経を保護する必要があります。下顎枝内側の骨膜下に挿入して軟組織を排除する鉤状の器具(チャンネルリトラクターなど)を用いることで、舌神経の損傷による舌の知覚異常と、下歯槽神経の損傷によるオトガイ部や下唇の知覚異常を回避できます。下唇の運動障害は顔面神経、頰粘膜の知覚は頰神経の問題で、下顎頭の脱臼はこの器具では防げません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成