術後に起こりうるのはどれか。3 つ選べ。
62 歳の男性。右側顎下部の腫脹と疼痛を主訴として来院した。1 年前から食事時の腫脹と疼痛を繰り返していたという。同部に硬化した組織を触知する。初診時の顔貌写真(別冊No. 34A)、エックス線画像(別冊No. 34B)及びCT(別冊No. 34C)を別に示す。
術後に起こりうるのはどれか。3 つ選べ。
- ⑴ 頰部発汗味覚性の頰部発汗(Frey症候群)は耳下腺手術後の合併症です。
- ⑵ 口腔乾燥片側の顎下腺摘出で、臨床的に問題となる口腔乾燥はまれです。
- ⑶ 味覚障害舌神経に伴走する鼓索神経の損傷で味覚障害が起こり得ます。
- ⑷ 舌知覚異常舌神経の損傷で舌の知覚異常が起こり得ます。
- ⑸ 下唇運動障害顔面神経下顎縁枝の損傷で下唇の運動障害が起こり得ます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶⑷⑸です。顎下腺摘出術では、腺の深部を走る舌神経を損傷すると、舌の前方3分の2の知覚異常と、鼓索神経の線維が伴走するため味覚障害が起こり得ます。また下顎下縁付近を走る顔面神経の下顎縁枝を損傷すると、下唇の運動障害(口角下制の障害)が生じます。舌下神経の損傷では舌の運動障害が起こります。頰部発汗(Frey症候群)は耳下腺手術後の合併症です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成