28 歳の女性。下顎第三大臼歯部の疼痛を主訴として来院した。歯科治療に対する恐怖…
28 歳の女性。下顎第三大臼歯部の疼痛を主訴として来院した。歯科治療に対する恐怖心が強いため、静脈内鎮静下に下顎第三大臼歯の抜去を行うこととした。左前腕に静脈路を確保したところ、顔面蒼白となり意識が消失した。そのときの生体情報モニタ画面の写真(別冊No. 29)を別に示す。まず行うべき処置はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 電気的除細動電気的除細動は心室細動などの適応で、心静止や高度徐脈には効果がありません。
- ⑵ ミダゾラムの投与ミダゾラムは鎮静薬で、呼吸・循環を抑制し状態を悪化させます。
- ⑶ 胸骨圧迫心マッサージ循環が保たれていないため、直ちに胸骨圧迫心マッサージを開始します。
- ⑷ プロポフォールの投与プロポフォールは循環抑制作用があり、状態を悪化させます。
- ⑸ ニカルジピン塩酸塩の投与ニカルジピンは降圧薬で、循環不全をさらに悪化させます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。写真は確認できませんが、静脈路確保の刺激を契機に顔面蒼白と意識消失を来したことから、血管迷走神経反射による高度の徐脈や心停止が考えられ、正答からモニタは心静止や無脈性の状態を示していると推測されます。反応がなく正常な呼吸や脈拍がない場合は、直ちに胸骨圧迫による心肺蘇生を開始し、応援を呼びます。心静止や無脈性電気活動は電気的除細動の適応ではなく、鎮静薬や降圧薬の投与は状態を悪化させます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成