生後7か月の男児。生後6か月を過ぎてから、発熱を伴う感染症に何度かかかるようにな…
生後7か月の男児。生後6か月を過ぎてから、発熱を伴う感染症に何度かかかるようになったと保護者が心配している。発育は順調で、ほかに異常はない。この時期の乳児が感染症にかかりやすくなる理由として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 母乳に含まれるIgMが、この時期から乳児の血液に移らなくなる時期のため母乳の抗体は主に分泌型IgAで、腸の粘膜で働き、血液には移りません。
- ⑵ 骨髄での白血球の産生が、生後6か月を境に成人の半分に下がる時期のため乳児の骨髄では白血球が活発に作られており、この時期に急に減ることはありません。
- ⑶ 母体から受け取ったIgGが減り、自分で作る抗体はまだ少ない時期のため母体由来のIgGは生後数か月で減り、自らの抗体産生が十分になるまで低い時期が続きます。
- ⑷ 乳歯が生えはじめ、萌出の際に口の中の細菌が血液に入り続ける時期のため乳歯の萌出は、乳児が全身の感染症にかかりやすくなる主な理由ではありません。
- ⑸ 胸腺がこの時期に急に萎縮し、T細胞がほとんど作られなくなる時期のため胸腺は乳幼児期に大きく、萎縮が進むのは思春期以降です。
解説
最も適切なのは、母親から胎盤を通して受け取ったIgGが減り、自分で作る抗体はまだ少ない時期のためという理由です。IgGは胎盤を通過できる唯一の抗体で、出生時の新生児は母親と同じくらいの濃度をもっています。この母体由来のIgGは生後数か月で減り、乳児自身の抗体の産生が追いつくまでの間、血中のIgGが低い時期があります。そのため、生後6か月ころから感染症にかかりやすくなります。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。