65歳の男性。3年前に心臓の人工弁置換術を受け、ワルファリンを服用している。PT…
65歳の男性。3年前に心臓の人工弁置換術を受け、ワルファリンを服用している。PT-INRは2.5で安定している。中等度の歯周炎に対して、局所麻酔下にスケーリング・ルートプレーニングを行う予定である。この処置に際しての対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 処置の前に抗菌薬を1回予防投与し、ワルファリンは継続したまま局所止血を確実に行う。人工弁は感染性心内膜炎の高リスクで予防投与が必要です。INRが治療域なら服薬を続け局所止血で対応します。
- ⑵ 出血を避けるため、主治医に相談せずにワルファリンを1週間前から中止させる。自己判断の中止は血栓塞栓症の危険が大きく、治療域のINRなら継続して処置できます。
- ⑶ 処置の後に発熱がみられた時点で、はじめて抗菌薬を投与する。感染性心内膜炎の予防は、菌血症が起こる処置の前に投与して行います。
- ⑷ 人工弁があるため歯肉縁下の処置は避け、歯肉縁上の清掃にとどめる。予防投与などの対策をとれば歯肉縁下の処置も行えます。放置すると歯周炎が菌血症の源になります。
- ⑸ 抗菌薬の予防投与の代わりに、処置前の1か月間クロルヘキシジンで洗口させる。洗口は口腔の細菌を一時的に減らしますが、高リスク患者での予防投与の代わりにはなりません。
解説
処置の前に抗菌薬を1回予防投与し、ワルファリンは継続して局所止血を確実に行うのが最も適切です。人工弁を入れた患者は感染性心内膜炎の高リスク群で、出血を伴う歯科処置の前に抗菌薬の予防投与を行います。PT-INRが治療域で安定していれば、ワルファリンを中止すると血栓塞栓症の危険が高まるため、服薬は続けたまま、圧迫や止血材などで局所の止血を確実に行います。服薬の調整が必要なときは主治医と連携します。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。