72歳の女性。骨粗鬆症のため、ビスホスホネート製剤を数年間内服している。抜歯後、…
72歳の女性。骨粗鬆症のため、ビスホスホネート製剤を数年間内服している。抜歯後、抜歯窩の骨が露出したまま治らない状態が続いている。この薬が骨に及ぼす作用として正しいのはどれか。
- ⑴ 破骨細胞を増やして、古い骨を急速に吸収させる。破骨細胞を増やすと骨量が減るため、骨粗鬆症の治療とは逆の作用になります。
- ⑵ 破骨細胞の働きを抑えて、骨の代謝回転を低下させる。ビスホスホネートは骨に沈着して破骨細胞の働きを抑え、骨の吸収と改造を低下させます。
- ⑶ 骨の中の血管を広げて、骨への血流を増やす。この薬には骨の血流を増やす作用はなく、むしろ血管の新生を抑えるとする考えもあります。
- ⑷ 腸からのカルシウムの吸収を止めて、骨を軟らかくする。腸からのカルシウム吸収に関わるのは活性型ビタミンD で、この薬の作用ではありません。
- ⑸ 骨芽細胞を壊して、新しい骨を作る働きを止める。この薬の主な標的は破骨細胞で、骨芽細胞を壊して骨形成を止める薬ではありません。
解説
破骨細胞の働きを抑えて、骨の代謝回転を低下させる、が正しいです。骨は破骨細胞による吸収と骨芽細胞による形成をくり返して改造されています。ビスホスホネートは骨に強く沈着して破骨細胞の働きを抑え、骨量の減少を防ぎます。一方で骨の改造が低下するため、抜歯などで顎骨に感染が加わると治りにくく、薬剤関連顎骨壊死を起こすことがあります。
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