8歳の女児。上顎の前方への成長が不足して反対咬合になっており、上顎を前方へ引き出…
8歳の女児。上顎の前方への成長が不足して反対咬合になっており、上顎を前方へ引き出す装置を検討している。この装置の効果の背景となる、上顎骨の成長の仕組みとして正しいのはどれか。
- ⑴ 上顎骨の成長は、乳歯の萌出が終わる3歳ごろまでにほぼ終わる。上顎骨は思春期ごろまで成長を続けるため、学童期に装置で働きかけることができます。
- ⑵ 上顎骨の成長量は、下顎頭の軟骨の成長によって直接決められる。下顎頭の軟骨は下顎骨の成長の場で、上顎骨の成長量を直接決めるものではありません。
- ⑶ 長管骨と同じく、骨の端にある骨端軟骨の軟骨内骨化によって前方へ伸びる。上顎骨は膜内骨化で作られる骨で、骨端軟骨による成長は行いません。
- ⑷ 周囲の骨との縫合で骨が添加され、上顎骨は前下方へ移動しながら大きくなる。上顎骨は縫合部での骨の添加と表面の改造により、頭蓋に対して前下方へ移動して成長します。
- ⑸ 上顎結節の後面で骨が吸収され、上顎の歯列の奥行きが短くなっていく。上顎結節の後面では骨が添加され、大臼歯の萌出の場所が確保されます。
解説
周囲の骨との縫合で骨が添加され、上顎骨は前下方へ移動しながら大きくなる、が正しいです。上顎骨は膜内骨化で作られ、前頭骨や頬骨などとの縫合部での骨の添加、上顎結節の後面での添加、鼻腔底の吸収と口蓋の添加などによって成長します。その結果、上顎は頭蓋に対して前下方へ移動します。成長期に前方へ牽引する力を加えると、縫合部での骨の添加を促して上顎の前方への成長を助けられます。
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