24歳の男性。1型糖尿病でインスリン注射を続けていたが、数日前から自己判断で中断…
24歳の男性。1型糖尿病でインスリン注射を続けていたが、数日前から自己判断で中断していた。来院時、吐く息に甘酸っぱいにおいがあり、深く速い呼吸をしていた。この状態で体内に起きている代謝の変化として正しいのはどれか。
- ⑴ 血液がアルカリ性に傾き、呼吸が浅く遅くなっている。ケトン体がたまって血液は酸性に傾き、それを補うため呼吸は深く速くなります。
- ⑵ 脂肪組織で中性脂肪の合成が盛んになっている。中性脂肪の合成はインスリンが促す反応で、不足すると分解が優位になります。
- ⑶ 肝臓での糖新生が止まり、血液中の糖が不足している。インスリンが不足すると糖新生はむしろ亢進し、高血糖になります。
- ⑷ 筋でグリコーゲンの合成が進み、血糖値が下がっている。インスリンが不足すると筋に糖が取り込まれず、血糖値は高くなります。
- ⑸ 脂肪酸の分解が進み、肝臓でケトン体が多く作られている。インスリンが不足すると脂肪の分解が進み、肝臓で脂肪酸からケトン体が多く作られます。
解説
脂肪酸の分解が進み、肝臓でケトン体が多く作られている、が正しいです。インスリンが不足すると細胞は糖を使えず、脂肪組織で中性脂肪が分解されて脂肪酸が肝臓へ運ばれ、ケトン体が多く作られます。ケトン体がたまると血液が酸性に傾く糖尿病ケトアシドーシスになり、呼気のアセトン臭と、酸を補うための深く速い呼吸がみられます。直ちに医科での治療が必要です。
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