歯科診療所で、歯科衛生士が使用後の注射針にキャップを戻そうとして指を刺した。患者…
歯科診療所で、歯科衛生士が使用後の注射針にキャップを戻そうとして指を刺した。患者はHBs抗原陽性であることが分かっている。歯科衛生士はB型肝炎ワクチンの接種歴がなく、HBs抗体は陰性である。対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 次亜塩素酸ナトリウム液で傷口を消毒し、免疫グロブリンは抗体陽性の職員に投与する。高濃度の塩素系消毒薬は皮膚を傷め、免疫グロブリンが必要なのは抗体陰性の人です。
- ⑵ 3か月後と6か月後にHBs抗原を調べ、陽性になった時点で初めてワクチン接種を始める。感染が成立してからワクチンを打っても予防にはならず、曝露直後の対応が必要です。
- ⑶ 刺した指をポビドンヨード液に長時間浸し、ワクチンは翌年度の定期健康診断のときに接種する。消毒液への浸漬で感染は防げず、ワクチンを先送りすると発症予防の機会を逃します。
- ⑷ 傷を流水で洗い、早急に抗HBs人免疫グロブリンとB型肝炎ワクチンの投与を受ける。免疫のない人がHBVに曝露したときは、洗浄のうえ免疫グロブリンとワクチンを早期に併用します。
- ⑸ 抗HIV薬の予防内服をすぐに始め、B型肝炎への対応は数か月後の抗体検査の結果をみて決める。抗HIV薬はHIVへの曝露時の対応で、HBVへの曝露では免疫グロブリンとワクチンが中心です。
解説
傷を流水で洗い、できるだけ早く抗HBs人免疫グロブリンとB型肝炎ワクチンの投与を受けるのが適切です。HBVは針刺しで感染する危険が比較的高く、免疫のない職員が曝露した場合は、免疫グロブリンで受動免疫を与えると同時にワクチンで能動免疫をつけます。消毒液への浸漬や、感染が分かってからのワクチン接種では予防になりません。日頃から職員のワクチン接種とリキャップをしない習慣が重要です。
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