66歳の男性。喫煙歴が長い。最近、左腕で重い物を持ち上げる作業を続けると、めまい…
66歳の男性。喫煙歴が長い。最近、左腕で重い物を持ち上げる作業を続けると、めまいやふらつきが起こり、左腕がだるくなる。血圧は右腕で148/82 mmHg、左腕で112/70 mmHgと左右差がある。左の鎖骨の上で血管の雑音が聞こえる。この症状が起こる仕組みとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 首の骨の変形で神経が圧迫され、腕がしびれている神経の圧迫では血圧の左右差や血管の雑音は説明できません。
- ⑵ 脚の動脈が狭くなり、歩くと脚に痛みが出ている症状は腕の運動に伴うもので、脚の動脈の病気とは異なります。
- ⑶ 内耳のリンパ液が増えて、めまいの発作が起きている腕の運動と関係しためまいと血圧の左右差は、内耳の病気では説明できません。
- ⑷ 心臓の弁が狭くなり、全身に送り出す血液の量が減っている心臓の弁の病気では腕の血圧に左右差は出ず、腕の運動でめまいが起こる仕組みも説明できません。
- ⑸ 鎖骨下動脈の根元が狭く、腕を使うと脳への血液が奪われる鎖骨下動脈の起始部が狭いと、腕を動かしたときに椎骨動脈の血液が逆流して腕へ流れ、脳の血流が減ってめまいが起こります。
解説
最も適切なのは、左の鎖骨下動脈の根元が狭く、腕を使うと脳へ向かう血液が腕に奪われるという仕組みです。鎖骨下動脈の起始部が動脈硬化などで狭くなると、その先の腕の血流を補うため、同じ側の椎骨動脈の血液が逆流して腕に流れます。腕を使うとこの逆流が強まり、脳の後ろの部分の血流が減って、めまいやふらつきが起こります。これを鎖骨下動脈盗血症候群といい、腕の血圧の左右差と鎖骨の上の血管雑音が手がかりになります。
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