9か月の男児。昨夜から、急に激しく泣いて足を縮めることを15〜20分おきにくり返…
9か月の男児。昨夜から、急に激しく泣いて足を縮めることを15〜20分おきにくり返し、その間は比較的落ち着いている。嘔吐が2回あり、本日、いちごゼリーのような赤い粘液の混じった便が出た。右の上腹部にソーセージのような形のしこりを触れる。この症状の原因として最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 腸の一部が、それに続く腸の中へ筒を重ねるように入り込んでいる間欠的な激しい啼泣、嘔吐、いちごゼリー状の血便、腹部のソーセージ様のしこりは腸重積症の特徴です。
- ⑵ ウイルスが腸に感染して炎症を起こし、水のような便が続いているウイルス性胃腸炎では水様便が主で、間欠的な啼泣や腹部のしこり、粘血便の組合せはみられません。
- ⑶ 生まれつき腸の神経が欠けていて、便が出にくくおなか全体がふくれている腸の神経が欠ける病気では新生児期からの便秘と腹部膨満が主で、急な啼泣と血便ではありません。
- ⑷ 胃の出口の筋肉が厚くなり、ミルクが十二指腸へ流れにくくなっている胃の出口が狭くなる病気は生後数週に噴水のような嘔吐で発症し、血便は伴いません。
- ⑸ 牛乳のたんぱくへのアレルギーで、腸の粘膜に炎症が起こって出血している食物アレルギーによる腸炎では、15〜20分おきの激しい啼泣やソーセージ様のしこりは説明できません。
解説
最も考えられるのは、腸の一部がそれに続く腸の中へ入り込んでいる腸重積症です。生後半年から2歳ごろの乳幼児に多く、回腸の末端が大腸に入り込むことが多いです。入り込んだ腸が締めつけられるため、激しく泣く時期と落ち着く時期をくり返し、嘔吐やいちごゼリーのような粘血便がみられ、右上腹部にソーセージのようなしこりを触れます。時間がたつと腸が壊死するため、早く診断して整復することが大切です。
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