52歳の男性。アルコール性肝硬変で通院している。研修医が仰臥位で腹部を触診したが…
52歳の男性。アルコール性肝硬変で通院している。研修医が仰臥位で腹部を触診したが、左の肋骨の下に脾臓を触れることができなかった。指導医は「体の向きを変えると触れやすくなることがある」と助言した。脾臓を触れやすくするための体位として最も適切なのはどれか。
- ⑴ うつぶせに寝てもらい、背中側から左の腰のあたりを触れる脾臓は前方の肋骨の下で触れるため、うつぶせでは診察が難しくなります。
- ⑵ 左を下にした横向きに寝てもらい、左の肋骨の下を触れる左を下にすると脾臓は背中側に沈み、肋骨の下でかえって触れにくくなります。
- ⑶ 立った姿勢で上半身を後ろへ反らせてもらい、左の脇腹を触れる上半身を反らせると腹壁が張り、深い部分の臓器を触れにくくなります。
- ⑷ 右を下にした横向きで、左の肋骨の下を触れる右を下にした横向きにすると、脾臓が重力で前方の内側へ移動し、左の肋骨の下で触れやすくなります。
- ⑸ 頭を足より低くした仰臥位にして、みぞおちの真ん中を触れる頭を下げても脾臓が触れやすくなることはなく、触れる場所も左の肋骨の下です。
解説
最も適切なのは、右を下にした横向きに寝てもらい、左の肋骨の下を触れる体位です。脾臓は左の上腹部の肋骨の内側にあり、軽い腫大では仰臥位で触れにくいことがあります。右を下にした横向きにすると、脾臓が重力で前方の内側へ寄り、深く息を吸ってもらうと肋骨の下に下りてきて指先に触れやすくなります。肝硬変では門脈の圧が上がって脾臓が腫れることが多く、その評価に役立つ診察の工夫です。
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