1歳2か月の男児。おもちゃを取り上げられて激しく泣いたあと、急に息を吐ききった状…
1歳2か月の男児。おもちゃを取り上げられて激しく泣いたあと、急に息を吐ききった状態で泣き声が止まり、顔色が紫色になって体の力が抜け、数秒間意識を失った。1分以内に自然に呼吸が戻り、すぐにいつもどおり遊び始めた。同じことが以前にも2回あった。発熱はなく、診察で異常はない。母親への説明として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 激しく泣いたことがきっかけで起こる発作で、成長とともに自然に起こらなくなる。泣き入りひきつけは、激しい啼泣をきっかけに呼吸が止まり意識を失う発作で、多くは就学前に自然に消えます。
- ⑵ 心臓の壁に穴が開いている病気が疑われるので、すぐに心臓の手術を予定する。診察で心雑音などの異常はなく、泣いたときだけ一時的に起こる経過は心臓の病気を示しません。
- ⑶ 母親の育て方が厳しすぎて起こるので、泣かせないように何でも要求に応じる。育て方が原因ではありません。発作を恐れて何でも言うとおりにすると、かえって発作を誘いやすくなります。
- ⑷ 発熱に伴って起こるけいれんと同じものなので、熱が出たらすぐに解熱薬を使うよう勧める。発熱はなく、泣いたことがきっかけです。熱性けいれんとは別の発作です。
- ⑸ 脳の神経細胞が異常に興奮して起こる発作なので、抗てんかん薬を飲み始める。泣いたあとに起こり、すぐに元に戻る経過はてんかんとは異なります。抗てんかん薬は必要ありません。
解説
激しく泣いたことがきっかけで起こる発作で、成長とともに自然に起こらなくなると説明するのが適切です。泣き入りひきつけ(憤怒けいれん)は乳幼児にみられ、強く泣いたあとに息が止まり、顔色が悪くなって短時間意識を失いますが、自然に回復します。多くは就学前までに消え、後遺症も残りません。鉄欠乏性貧血を伴うと起こりやすいことがあるため、必要に応じて調べます。
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