67歳の男性。1か月前から声がかすれ、話すと息が漏れるような感じがあるため受診し…
67歳の男性。1か月前から声がかすれ、話すと息が漏れるような感じがあるため受診した。かぜの症状はなく、のどの痛みもない。1日30本の喫煙を45年間続けている。喉頭の観察で、左の声帯が動かず、声を出すときに左右の声帯の間にすき間が残る。この声のかすれの原因として最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 左の声帯を動かす神経が、胸の中で腫瘍などに巻き込まれて働かなくなった左の声帯を動かす反回神経は胸の中で大動脈の下を回るため、肺癌などで障害されやすく、声帯が動かなくなって声がかすれます。
- ⑵ 大きな声を出す仕事を長く続けたことで、声帯の表面に小さな硬いこぶができた声帯のこぶでは声帯の動き自体は保たれます。左の声帯が動かない所見とは合いません。
- ⑶ かぜのウイルスで喉頭の粘膜が腫れ、声帯がうまく振動しなくなったかぜの症状がなく、1か月続いていることや声帯が動かない所見は、急性の炎症では説明できません。
- ⑷ 甲状腺のホルモンが不足して、声帯がむくんで厚くなり、低い声になったホルモン不足による声帯のむくみは両側に起こり、声帯が動かなくなることはありません。
- ⑸ 胃酸がのどまで上がってきて、声帯の後ろの粘膜が荒れて赤く腫れた胃酸の逆流による喉頭の炎症では、声帯が片側だけ動かなくなることはありません。
解説
最も考えられるのは、左の声帯を動かす神経が胸の中で腫瘍などに巻き込まれて働かなくなったことです。声帯を動かす反回神経のうち、左側は胸の中まで下りて大動脈弓の下を回ってから喉頭へ戻るため、肺癌や食道癌、大動脈瘤などで障害されやすくなります。神経が働かないと声帯が動かず、声を出しても声帯の間にすき間が残って、息が漏れるようなかすれ声になります。重い喫煙歴があるため、胸部の画像検査が必要です。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。