85 歳の女性。右眼の視力低下を主訴に来院した。右眼視力0.03(0.5 × -…
85 歳の女性。右眼の視力低下を主訴に来院した。右眼視力0.03(0.5 × -6.5 D)であった。右眼の細隙灯顕微鏡写真(別冊No. 4)を別に示す。この患者で異常をきたしている部位はどれか。
- ⑴ 結膜結膜の異常では通常このような視力低下と近視化は生じません。
- ⑵ 虹彩虹彩の異常では屈折の変化による近視化は説明できません。
- ⑶ 水晶体核白内障で水晶体の屈折力が増し、近視化と視力低下を生じます。
- ⑷ 硝子体硝子体の異常は細隙灯顕微鏡の前眼部写真では評価できず、近視化も説明できません。
- ⑸ 視神経乳頭視神経乳頭の異常は眼底検査で評価し、近視化の原因にはなりません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。85歳の女性で視力低下があり、矯正には−6.5Dの強い近視矯正を要しています。高齢者で急に近視化する場合、水晶体の核が硬化して屈折力が増す核白内障が考えられ、細隙灯顕微鏡写真では水晶体核の混濁や黄褐色化を示すと考えられます。白内障は加齢が最大の原因で、治療は水晶体再建術(超音波乳化吸引術と眼内レンズ挿入術)です。屈折の変化から老視が軽減したように感じることもあります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成