52歳の女性。1年前に閉経した。健康診断の骨密度検査で、3年前に比べて腰椎の骨密…
52歳の女性。1年前に閉経した。健康診断の骨密度検査で、3年前に比べて腰椎の骨密度が大きく低下していると指摘された。食事や運動の習慣は変わっていない。閉経後に骨量が急に減る仕組みとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 腎臓で活性型ビタミンDが過剰につくられ、尿へカルシウムが大量に失われていく。閉経によって活性型ビタミンDが過剰になることはありません。骨量減少の主因ではありません。
- ⑵ 副甲状腺ホルモンの分泌が止まり、骨からカルシウムを取り出せなくなる。副甲状腺ホルモンが止まると骨吸収はむしろ減ります。閉経でこのホルモンが止まることもありません。
- ⑶ 卵胞刺激ホルモンが減り、骨をつくる骨芽細胞への刺激が弱くなる。閉経後は卵胞刺激ホルモンがむしろ上昇します。骨量減少の主な仕組みではありません。
- ⑷ エストロゲンが減り、骨を壊す破骨細胞の働きが強まって骨吸収が骨形成を上回る。エストロゲンには骨吸収を抑える働きがあります。閉経後に減ると骨吸収が亢進し、骨量が急に減ります。
- ⑸ プロゲステロンが増え、腸管からのカルシウムの吸収が強く妨げられる。閉経後はプロゲステロンも減ります。カルシウム吸収を強く妨げる仕組みで骨量が減るのではありません。
解説
エストロゲンが減って破骨細胞の働きが強まり、骨吸収が骨形成を上回るためです。エストロゲンには破骨細胞による骨吸収を抑える作用があり、閉経によってその作用が失われると、骨の代謝回転が高まって骨量が急速に減ります。とくに閉経後の数年間は減り方が大きく、海綿骨の多い腰椎で目立ちます。閉経後は卵胞刺激ホルモンが上昇し、プロゲステロンも減少します。
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