6歳の男児。公園の遊具から落ちて左手をつき、前腕の痛みを訴えて受診した。前腕は軽…
6歳の男児。公園の遊具から落ちて左手をつき、前腕の痛みを訴えて受診した。前腕は軽く曲がっているが、皮膚に傷はない。エックス線写真で、前腕の骨は折れ曲がっているものの、骨の片側の皮質はつながったままである。小児にこのような骨折が起こりやすい理由として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 筋肉の力が強く骨を外側から締めつけているため、骨がずれにくい。小児の筋力は成人より弱く、骨折の形を決める主な理由ではありません。
- ⑵ 骨端線がすでに閉じているため、力が骨の中央部に逃げずにとどまる。6歳では骨端線は開いています。骨端線が閉じるのは思春期の後です。
- ⑶ 骨がしなやかで骨膜も厚いため、完全には折れずに曲がるように折れる。小児の骨は弾力があり、骨膜が厚く丈夫なため、片側がつながったまま曲がる若木骨折が起こりやすいです。
- ⑷ 骨膜が薄くて弱いため、骨の表面の層がはがれるように割れて残る。小児の骨膜はむしろ厚く丈夫です。そのため骨折しても片側がつながりやすくなります。
- ⑸ 骨にカルシウムが多く沈着していて硬いため、衝撃が一点に集中しやすい。小児の骨は成人より石灰化が少なく、硬いのではなく弾力があります。
解説
小児の骨はしなやかで骨膜が厚いため、完全には折れずに曲がるように折れます。小児の骨は成人に比べて石灰化が少なく弾力があり、骨を包む骨膜も厚く丈夫です。そのため外から力が加わると、片側の皮質だけが折れ、反対側はつながったまま曲がる若木骨折が起こりやすくなります。また小児の骨は治る力が強く、ある程度の変形は成長とともに自然に矯正されていく特徴もあります。
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