48歳の男性。急性心筋梗塞で入院し、経皮的冠動脈形成術を受けて経過は良好である。…
48歳の男性。急性心筋梗塞で入院し、経皮的冠動脈形成術を受けて経過は良好である。入院3日目、男性の勤務先の上司を名乗る人から病棟に電話があり、「仕事の段取りを決めたいので、病名と復帰の見込みを教えてほしい」と頼まれた。男性からは、勤務先への説明について何も聞いていない。電話を受けた担当医の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 相手の氏名と勤務先を記録に残したうえで、心臓の検査結果を簡潔に伝える。相手の身元を記録しても、本人の同意がない以上、検査結果を伝える根拠にはなりません。
- ⑵ 本人の意思を確かめるまで病状は伝えられないことを説明し、本人に問い合わせを伝える。病状は本人の同意なく第三者に伝えられない個人情報です。本人に確認したうえで、本人の意向に沿って対応します。
- ⑶ 病名は伏せ、入院が続く期間と退院後に控えるべき業務の内容を説明する。入院期間や就労の制限も本人の健康に関する情報で、同意なく伝えることはできません。
- ⑷ 職場の健康管理を担う立場の人なので、診断名と退院の見込みを電話で説明する。上司であっても第三者です。本人の同意なく病名や見込みを伝えると守秘義務に反します。
- ⑸ 男性の妻に電話で了承を得てから、上司に病状を説明する。判断能力のある本人がいる以上、家族の了承は本人の同意の代わりになりません。
解説
本人の意思を確かめるまで病状は伝えられないと説明し、本人に問い合わせがあったことを伝えるのが最も適切です。診療で知った病名や経過は個人情報であり、医師には守秘義務があります。職場の上司であっても第三者にあたるため、本人の同意なしに病名、入院期間、就労の制限などを伝えてはいけません。判断能力のある患者では、家族の了承も本人の同意の代わりにはなりません。
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