循環器内科の医師が、地域の医師向けの講演会で新しい抗凝固薬の使い方を紹介すること…
循環器内科の医師が、地域の医師向けの講演会で新しい抗凝固薬の使い方を紹介することになった。この講演会はその薬を販売する製薬企業が主催しており、医師は企業から講演料を受け取る。医師の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 講演の冒頭で、主催企業から講演料を受け取っている関係にあることを聴衆に示す。利益相反そのものは禁じられていませんが、聴衆が内容を判断できるよう、関係を開示することが求められます。
- ⑵ 公平さを示すため、同じ働きをもつ他社の薬の副作用を中心に取り上げて比べる。他社製品の欠点を強調するのは公平さではなく偏りです。利益相反の開示に代わるものにもなりません。
- ⑶ スライドの作成を企業の担当者に任せ、企業がまとめた資料として説明を進める。講演の内容は医師自身が科学的根拠に基づいて準備し、責任を負うべきものです。
- ⑷ 講演料は学会の規定の範囲に収まる額なので、受領の事実は所属先に届けるにとどめる。所属先への届け出も必要ですが、講演の聴衆に対しても関係を示す必要があります。
- ⑸ 講演料を受け取る代わりに、担当する患者の処方をその薬へ切り替えることを約束する。処方は患者の利益だけを基準に決めるべきで、企業との取引条件にするのは職業倫理に反します。
解説
主催企業から講演料を受け取っている関係を聴衆に示すのが最も適切です。医師が企業から報酬を受けることは直ちに不正ではありませんが、発表内容が企業の利益に引きずられているのではないかという疑いが生じます。これを利益相反といい、関係を開示して聴衆が自分で判断できるようにすることが求められます。講演の資料は医師自身が根拠に基づいて作り、処方を取引条件にしてはいけません。
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