処方1 ~3 のいずれかの薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
30 歳男性。以下の処方1 ~3 が記載された処方箋を持って薬局を訪れた。この薬局では、1 名の薬学生が実習中であった。(処方1 )リスペリドン錠1 mg 1 回1 錠(1 日3 錠)スルピリド錠100 mg 1 回1 錠(1 日3 錠)1 日3 回 朝昼夕食後 14 日分(処方2 )ハロペリドール細粒1 % 1 回0.6 g(1 日0.6 g)1 日1 回 朝食後 14 日分(処方3 )ラメルテオン錠8 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 就寝前 14 日分
処方1 ~3 のいずれかの薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ドパミンD2 受容体に部分アゴニストとして作用することで、ドパミン神経系を安定化させる。D2受容体の部分アゴニストとしてドパミン神経系を安定化させるのはアリピプラゾールなどで、処方には含まれていません。
- ⑵ ヒスタミンH1 受容体及びアドレナリン α1 受容体を刺激することで、統合失調症の陰性症状を改善する。抗精神病薬はH1受容体やα1受容体を遮断する作用をもち、それが眠気や起立性低血圧の原因となります。刺激はしません。
- ⑶ ドパミンD2 受容体を遮断することで、統合失調症の陽性症状を改善する。リスペリドン、スルピリド、ハロペリドールはD2受容体を遮断し、統合失調症の陽性症状を改善します。
- ⑷ γ-アミノ酪酸GABAA 受容体のベンゾジアゼピン結合部位に結合することで、睡眠を誘発する。GABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位に作用するのはベンゾジアゼピン系睡眠薬で、処方には含まれていません。
- ⑸ メラトニンMT1 及びMT2 受容体を刺激することで、睡眠-覚醒リズムを正常化する。ラメルテオンはメラトニンMT1及びMT2受容体を刺激し、睡眠-覚醒リズムを正常化します。
解説
正解は⑶と⑸です。処方1のリスペリドン・スルピリドと処方2のハロペリドールは、いずれもドパミンD2受容体を遮断し、幻覚や妄想などの統合失調症の陽性症状を改善します。処方3のラメルテオンはメラトニンMT1及びMT2受容体を刺激し、睡眠-覚醒リズムを整えて入眠を促します。D2受容体の部分アゴニストはアリピプラゾールの特徴で、ベンゾジアゼピン結合部位への作用は睡眠薬のトリアゾラムなどの特徴です。いずれもこの処方には含まれていません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成