コラーゲンは、下図に示すように、ポリペプチド鎖(コラーゲン単量体)の3 本が、ら…
コラーゲンは、下図に示すように、ポリペプチド鎖(コラーゲン単量体)の3 本が、らせん状に絡み合って三重らせん構造(コラーゲン三量体)を形成する。図上段に示すように、単量体ポリペプチド鎖のアミノ酸配列では、3 個おきにグリシン残基(Gly)が配置する。Xはプロリン(Pro)の翻訳後修飾で生じたアミノ酸である。このコラーゲンに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。コラーゲン単量体−Gly−Pro− X −Gly−Glu− X −Gly−Glu− X −Gly−コラーゲン三量体
- ⑴ コラーゲンの三重らせん構造は、α-ヘリックスである。各鎖はα-ヘリックスではなく左巻きのポリプロリン型らせんで、3本が右巻きの三重らせんを作ります。
- ⑵ Xは、ヒドロキシ化されたプロリンである。Xはプロリンがヒドロキシ化されたヒドロキシプロリンなので正答です。
- ⑶ グリシン残基が繰り返し存在することが、三重らせん構造の形成に重要である。最小のグリシンが3残基ごとにあることで三重らせんの中心に収まり、構造形成に重要なので正答です。
- ⑷ ビタミンC は、コラーゲン産生細胞の核内に入り、コラーゲン遺伝子の転写を促進する。ビタミンCはプロリルヒドロキシラーゼの補因子として働き、転写を促進するわけではありません。
- ⑸ コラーゲン三量体は、細胞内の細胞骨格を構成することにより組織の強度を保つ。コラーゲンは細胞外マトリックスの主成分で、細胞内の細胞骨格ではありません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵と⑶です。コラーゲンは-Gly-X-Y-の繰り返し配列をもち、プロリンは翻訳後にプロリルヒドロキシラーゼでヒドロキシ化されてヒドロキシプロリンとなり、三重らせんの安定化に寄与します。最も小さいアミノ酸であるグリシンが3残基ごとに位置することで、3本の鎖がらせんの中心で密に接して三重らせんを形成できます。ビタミンCはこのヒドロキシ化酵素の補因子として働きます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成