50 歳男性。身長160 cm、体重60 kg。食道がん術後の絶食状態にて以下の…
50 歳男性。身長160 cm、体重60 kg。食道がん術後の絶食状態にて以下の注射液の投与指示があった。本処方の薬剤を投与する場合の血漿に対する浸透圧比として最も近いのはどれか。1つ選べ。なお、血漿の浸透圧を290 mOsm/L とし、ブドウ糖の分子量は180 とする。(処方)ブドウ糖注射液 50% 500 mL 1 バッグ中心静脈より投与 40 mL/h
- ⑴ 1.0浸透圧比1.0は5%ブドウ糖液など等張液の値で、50%ブドウ糖液ははるかに高張です。
- ⑵ 2.82.8は物質量2.78 molをそのまま比とした値で、血漿浸透圧290 mOsm/Lで割っていません。
- ⑶ 4.84.8は25%ブドウ糖液程度に相当する値で、50%ブドウ糖液の浸透圧比とは合いません。
- ⑷ 9.6500 g÷180≒2.78 mol/Lで約2,780 mOsm/L、これを290で割ると約9.6となります。
- ⑸ 19.219.2はブドウ糖が2つに電離すると誤って考えた場合の値で、ブドウ糖は電離しません。
解説
正解は⑷です。50%ブドウ糖注射液は1 L中にブドウ糖500 gを含み、物質量は500÷180≒2.78 molです。ブドウ糖は電離しないため、浸透圧は約2,780 mOsm/Lとなり、血漿の290 mOsm/Lで割ると浸透圧比は約9.6となります。このような高張液を末梢静脈から投与すると静脈炎を起こすため、本処方のように中心静脈から投与します。末梢静脈から投与できるのは浸透圧比がおおむね3程度までとされている点も押さえておく必要があります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成