この患者の検査に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
38 歳男性。身長175 cm、体重65 kg。腎機能及び肝機能は正常。仕事で海外出張が多く疲労気味だった。帰国後、37 ℃台の微熱と痰がからむ咳が2 週間続き、近医を受診した。胸部X 線検査の結果、肺に空洞を伴う結節性陰影を認めたため総合病院を紹介受診し、諸検査を受けたところ肺結核と診断された。
この患者の検査に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ インターフェロン γ 遊離試験で陽性となる。結核菌特異抗原でリンパ球を刺激してインターフェロンγ量を測る検査で、結核感染者では陽性となります。
- ⑵ β-D-グルカンが陽性となる。β-D-グルカンは真菌の細胞壁成分で、深在性真菌症の診断に用いる検査です。
- ⑶ 抗ガングリオシド抗体が陽性となる。抗ガングリオシド抗体はギラン・バレー症候群などの診断に用いられ、結核の検査ではありません。
- ⑷ 迅速ウレアーゼ試験で診断できる。迅速ウレアーゼ試験はヘリコバクター・ピロリ感染の診断に用いる検査です。
- ⑸ PCR 検査で菌の同定ができる。PCR検査で結核菌の遺伝子を増幅・検出でき、短時間で菌を同定することができます。
解説
正解は⑴と⑸です。インターフェロンγ遊離試験は、結核菌に特異的な抗原で血液中のリンパ球を刺激し、放出されるインターフェロンγを測定する検査で、BCG接種の影響を受けずに結核感染を診断できます。PCR検査は喀痰中の結核菌の遺伝子を増幅して検出するため、短時間で菌の同定ができます。β-D-グルカンは深在性真菌症、抗ガングリオシド抗体はギラン・バレー症候群、迅速ウレアーゼ試験はピロリ菌感染の診断に用いる検査です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成