この患者に追加する治療薬として、適切なのはどれか。2つ選べ。
42 歳女性。半年前に両側手指関節及び両側膝関節の痛みを自覚し病院を受診した。検査の結果、関節リウマチと診断され、処方1 による治療を受けていた。症状のコントロールが不十分だったためメトトレキサートが漸増されたが、多発性関節炎は持続した。最近では仕事にも支障をきたすようになったため、治療方針が変更されることになった。この患者は小児期に水痘に罹患した既往がある。(検査値)CRP 5.0 mg/dL、リウマトイド因子陽性、抗CCP 抗体(抗環状シトルリン化ペプチド抗体)陽性、抗核抗体陰性、AST 25 IU/L、ALT 15 IU/L、eGFR 80 mL/min/1.73 m²(処方1 )メトトレキサートカプセル2 mg 1 回1 カプセル(1 日2 カプセル)毎週 日曜日1 日2 回9 時、21 時4 日分(投与実日数)メトトレキサートカプセル2 mg 1 回1 カプセル(1 日1 カプセル)毎週 月曜日1 日1 回9 時 4 日分(投与実日数)
この患者に追加する治療薬として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ エリスロマイシンエリスロマイシンはマクロライド系抗菌薬で、関節リウマチの治療に追加する薬ではありません。
- ⑵ トファシチニブJAK阻害薬で、メトトレキサートで効果不十分な関節リウマチに追加して用いられます。
- ⑶ 免疫グロブリン製剤免疫グロブリン製剤は川崎病や免疫性血小板減少症などに用いられ、関節リウマチの標準治療ではありません。
- ⑷ コルヒチンコルヒチンは痛風発作の予防・治療や家族性地中海熱に用いる薬で、関節リウマチには用いません。
- ⑸ アダリムマブ抗TNF-α抗体で、メトトレキサートで効果不十分な関節リウマチに併用して用いられます。
解説
正解は⑵と⑸です。関節リウマチでメトトレキサートを十分量まで増やしても疾患活動性が高い場合は、生物学的製剤やJAK阻害薬の追加が推奨されます。アダリムマブはTNF-αに結合して作用を抑える抗TNF-α抗体で、トファシチニブはJAKを阻害して炎症性サイトカインのシグナル伝達を抑える経口薬です。エリスロマイシンやコルヒチンは関節リウマチの治療薬ではありません。なお、どちらも感染症のリスクを高めるため、追加後は帯状疱疹などの感染症に注意が必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成