薬剤師がこの女性に行うフレイル予防に関する提案の内容として、適切なのはどれか。2…
68 歳女性。身長150 cm、体重41 kg(BMI 18.2)。独居。喫煙歴無し。飲酒はしない。最近、体重の減少と体力の低下が気になっていたところ、テレビでフレイルの特集を見て、自分も該当するのではないかと心配になり、健康サポート薬局の薬剤師に相談に来た。薬剤師はこの女性に生活習慣について尋ね、以下の情報を得た。・近頃、固いものが食べにくくなったので豆腐のような軟らかいものを好んで食べている。・運動習慣は週に1 回程度、散歩を行ってきたが、最近疲れやすくなったので外に出ない日が多くなった。・年をとるとともに友人が少なくなったので、他者と交流する機会は、ほとんどない。
薬剤師がこの女性に行うフレイル予防に関する提案の内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ タンパク質の摂取量を減らす。フレイル予防では筋肉量を保つため、タンパク質はむしろ十分に摂取するよう勧めます。
- ⑵ 咀嚼機能と嚥下機能の低下を防ぐため、口腔体操などを行う。口腔機能の低下(オーラルフレイル)は低栄養につながるため、口腔体操などで咀嚼・嚥下機能を保つことが有効です。
- ⑶ 日常生活において、できるだけ紫外線を浴びないようにする。適度な日光浴は皮膚でのビタミンD産生を促し骨や筋肉の維持に役立つため、過度に避ける必要はありません。
- ⑷ 疲労を回避するために、運動は現状よりも控える。運動を控えると筋力がさらに低下するため、無理のない範囲で運動を続けることが勧められます。
- ⑸ 地域の活動に参加して、適度に人との交流を行う。社会参加や人との交流はフレイルの社会的側面への対策であり、心身の機能維持にもつながります。
解説
正解は⑵と⑸です。この女性には、固い物が食べにくい(口腔機能の低下)、外出の減少(身体活動の低下)、他者との交流の乏しさ(社会的孤立)がみられ、フレイルの複数の側面が当てはまります。そのため、口腔体操などで咀嚼・嚥下機能を保ち、地域の活動に参加して人との交流を増やすことが有効です。あわせて筋肉量を保つためのタンパク質摂取や、無理のない範囲での運動、ビタミンD産生のための適度な日光浴も勧められます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成