かかりつけ薬剤師のこの患者への対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
65 歳女性。高血圧症、骨粗しょう症、慢性便秘症及び脂質異常症の治療でかかりつけ薬局を利用し、処方1 及び処方2 の薬剤を2 年間服用している。さらに、脂質異常症については食事療法の効果が不十分で、処方3 を2 ケ月前に開始した。(処方1 )アムロジピン錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)エルデカルシトールカプセル0.75 μg 1 回1 カプセル(1 日1 カプセル)1 日1 回 朝食後 14 日分(処方2 )酸化マグネシウム錠330 mg 1 回1 錠(1 日2 錠)オメガ-3 脂肪酸エチル粒状カプセル2 g 1 回1 包(1 日2 包)1 日2 回 朝夕食後 14 日分(処方3 )フェノフィブラート錠53.3 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分処方3 開始直前の空腹時検査値:LDL-C 126 mg/dL、HDL-C 58 mg/dL、TG(トリグリセリド)198 mg/dL昨夜から全身の筋肉痛が生じているため、一般用医薬品の痛み止めを求めて来局した。昨日は、日課としている約2 km の散歩しかしておらず、普段はその程度の運動で筋肉痛は起こらないと言う。また、胃が弱いので内服ではなく、テレビコマーシャルで見たロキソプロフェン含有テープ剤の購入を希望している。
かかりつけ薬剤師のこの患者への対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 処方3 の薬剤の服用継続を指導する。横紋筋融解症が疑われる状況で服用継続を指導すると症状が進行するおそれがあり、不適切です。
- ⑵ 最近の尿の色を確認する。ミオグロビン尿による赤褐色の尿は横紋筋融解症の重要な徴候であり、尿の色の確認が必要です。
- ⑶ 体のだるさの有無を確認する。横紋筋融解症では脱力感や倦怠感を伴うことが多く、全身症状の有無を確認することが適切です。
- ⑷ ロキソプロフェン含有テープ剤を使用して様子をみるように勧める。外用鎮痛薬で様子をみると、横紋筋融解症の発見と対応が遅れ、急性腎障害に進行するおそれがあります。
- ⑸ 補中益気湯の服用を勧める。補中益気湯は疲労倦怠に用いる漢方薬で、薬剤性の筋障害が疑われる状況で勧めるのは不適切です。
解説
正解は⑵と⑶です。フェノフィブラートを開始して2か月後に、普段の運動量で説明できない全身の筋肉痛が出ているため、横紋筋融解症の初期症状を疑います。横紋筋融解症では筋肉から漏れ出たミオグロビンにより赤褐色の尿がみられ、脱力感や倦怠感を伴うことがあります。そのため尿の色や体のだるさを確認し、疑わしければ服薬を中止して受診を勧めます。外用鎮痛薬で様子をみると発見が遅れ、腎障害に進行するおそれがあります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成