痛みを伴う疾患に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
痛みを伴う疾患に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ タペンタドールは、下行性疼痛抑制系の神経終末でのセロトニン再取り込みを選択的に阻害して、痛覚情報伝達を抑制する。タペンタドールはオピオイドμ受容体刺激とノルアドレナリン再取り込み阻害の2つの作用で鎮痛効果を示します。
- ⑵ プレガバリンは、求心性一次知覚神経の電位依存性Ca²⁺ チャネルを構成するα1 サブユニットに結合して、神経伝達物質の遊離を抑制する。プレガバリンが結合するのは電位依存性Ca²⁺チャネルのα2δサブユニットで、α1サブユニットではありません。
- ⑶ レバロルファンは、オピオイド μ 受容体を刺激して、モルヒネの鎮痛効果を増強する。レバロルファンはオピオイド拮抗作用をもち、モルヒネなどによる呼吸抑制を改善する目的で用います。
- ⑷ エレヌマブは、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体に結合してCGRP の作用を阻害することで、片頭痛発作の発症を抑制する。エレヌマブはCGRP受容体に結合してCGRPの作用を阻害し、片頭痛発作の発症を抑制します。
- ⑸ チザニジンは、アドレナリン α2 受容体を刺激して、筋緊張を伴う疼痛を緩和する。チザニジンは中枢のα2受容体を刺激して筋緊張を緩和し、筋緊張を伴う疼痛を和らげます。
解説
正解は⑷と⑸です。エレヌマブはCGRP受容体に対するヒトモノクローナル抗体で、CGRPの作用を阻害して片頭痛発作の発症を抑制する予防薬です。チザニジンは中枢のα2受容体を刺激して脊髄の多シナプス反射を抑制し、肩こりや腰痛などの筋緊張を伴う痛みを緩和します。タペンタドールはμ受容体刺激とノルアドレナリン再取り込み阻害を併せもち、プレガバリンはCa²⁺チャネルのα2δサブユニットに結合します。レバロルファンはモルヒネの呼吸抑制に拮抗する薬です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成