神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体が産生されることにより、筋力低…
神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体が産生されることにより、筋力低下をきたす自己免疫疾患はどれか。1つ選べ。
- ⑴ イートン・ランバート症候群イートン・ランバート症候群は神経終末の電位依存性Ca²⁺チャネルに対する自己抗体で、アセチルコリン放出が低下します。
- ⑵ 重症筋無力症重症筋無力症はアセチルコリン受容体に対する自己抗体により神経筋伝達が障害され、筋力低下を生じます。
- ⑶ ギラン・バレー症候群ギラン・バレー症候群は感染後に末梢神経の髄鞘や軸索に対する自己免疫で起こる急性の多発神経炎です。
- ⑷ 進行性筋ジストロフィー進行性筋ジストロフィーはジストロフィン遺伝子などの異常による遺伝性の筋疾患で、自己免疫疾患ではありません。
- ⑸ 筋萎縮性側索硬化症筋萎縮性側索硬化症は上位・下位運動ニューロンが変性する神経変性疾患で、自己抗体によるものではありません。
解説
正解は⑵です。重症筋無力症は、神経筋接合部のシナプス後膜にあるニコチン性アセチルコリン受容体に対する自己抗体(一部はMuSKに対する抗体)が産生される自己免疫疾患です。神経から筋への興奮の伝達が障害され、眼瞼下垂や複視、易疲労性の筋力低下が日内変動を伴って現れます。治療にはコリンエステラーゼ阻害薬や副腎皮質ステロイドなどが用いられます。イートン・ランバート症候群は受容体ではなく、神経終末側の電位依存性Ca²⁺チャネルに対する自己抗体による疾患です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成