複合体を形成することによって、以下の疎水性薬物を安定化するのに用いられる化合物は…
複合体を形成することによって、以下の疎水性薬物を安定化するのに用いられる化合物はどれか。1つ選べ。
- ⑴ アスコルビン酸アスコルビン酸は抗酸化剤として用いられる添加剤で、包接複合体の形成による安定化は行いません。
- ⑵ α-シクロデキストリンα-シクロデキストリンは疎水性の空洞にアルプロスタジルを包接し、安定性と溶解性を高めます。
- ⑶ カルメロースナトリウムカルメロースナトリウムは増粘剤や崩壊剤として用いられ、包接複合体は形成しません。
- ⑷ エデト酸ナトリウム水和物エデト酸ナトリウムは金属イオンをキレートする安定化剤で、薬物との包接複合体は形成しません。
- ⑸ パラオキシ安息香酸ブチルパラオキシ安息香酸ブチルは保存剤(防腐剤)として用いられ、包接による安定化には用いません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。アルプロスタジル(プロスタグランジンE1)は不安定で水に溶けにくい薬物であり、環状オリゴ糖であるα-シクロデキストリンの空洞内に取り込まれた包接複合体(アルプロスタジルアルファデクス)として製剤化され、安定性と溶解性が改善されています。シクロデキストリンは外側が親水性、内側の空洞が疎水性であることが包接の原理です。他の選択肢は抗酸化剤、増粘剤、キレート剤、保存剤として用いられる添加剤で、包接複合体は形成しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成