薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。
86 歳女性。誤嚥性肺炎で入院し、栄養障害もあったため経鼻経管栄養を実施し退院した。本人の希望により娘の介助のもとで在宅にて療養をしている。薬局薬剤師が在宅訪問を行うにあたり、介護支援専門員から、「本人より、経管栄養をやめてほしいという要望がある。」と報告された。一方、在宅訪問の際、家族からは「なんとか元気になってほしいので、経管栄養を続けてほしい。」との意向を聴取した。
薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 患者より家族の意見を優先すべきなので、介護支援専門員からの報告は考慮しなかった。患者本人の意思は尊重されるべきで、家族の意見を優先して本人の要望を考慮しないのは不適切です。
- ⑵ 経管栄養をやめてほしいという意思について、再度患者に確認し、何故そのように思ったのか聞き取りをした。本人の意思を再確認し、その理由を聞き取ることは意思決定支援の第一歩です。
- ⑶ 患者の意思に従って、薬剤師が経管栄養の管を抜去した。経管栄養の中止は多職種と家族で話し合って決めるもので、薬剤師が独断で管を抜去してはいけません。
- ⑷ 医師や在宅医療に関わる多職種と情報共有し、患者や家族と話し合った。医師や多職種と情報を共有し、患者と家族を交えて話し合うことが適切です。
- ⑸ 担当医師の方針に同意しなければ、在宅医療を継続できないことを患者に伝えた。医師の方針への同意を在宅医療継続の条件とすることは、患者の自己決定を損なう対応です。
解説
正解は⑵と⑷です。患者本人の意思は尊重されるべきものであり、まず経管栄養をやめてほしいと考える理由を本人に丁寧に聞き取り、意思を再確認することが大切です。そのうえで医師や介護支援専門員など在宅医療に関わる多職種と情報を共有し、患者と家族を交えて話し合い、方針を決めていきます。家族の意見を優先して本人の意向を無視することや、薬剤師が独断で管を抜くことは不適切です。医師の方針に同意しなければ在宅医療を続けられないと伝えることも、本人の自己決定を損ないます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成