薬物の腎排泄に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
薬物の腎排泄に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ パラアミノ馬尿酸の腎クリアランスは血中濃度に比例する。パラアミノ馬尿酸は尿細管分泌が飽和するため、血中濃度が高いと腎クリアランスは低下します。
- ⑵ サリチル酸の腎クリアランスは、アスコルビン酸の併用により増大する。アスコルビン酸で尿が酸性になると分子形のサリチル酸が増えて再吸収され、腎クリアランスは低下します。
- ⑶ グルコースは、尿中にほとんど排泄されない。グルコースは近位尿細管でほぼ完全に再吸収されるため、尿中にはほとんど排泄されません。
- ⑷ ゲンタマイシンの血中半減期は、糸球体ろ過速度の低下により長くなる。ゲンタマイシンは糸球体ろ過で排泄されるため、GFRが低下すると血中半減期が延長します。
- ⑸ メトホルミンの腎クリアランスは、クレアチニンクリアランスより小さい。メトホルミンはOCT2やMATEによる尿細管分泌を受けるため、腎クリアランスはクレアチニンクリアランスより大きくなります。
解説
正解は⑶と⑷です。グルコースは糸球体でろ過されたのち、近位尿細管でSGLTによりほぼ完全に再吸収されるため、健常人では尿中にほとんど排泄されません。ゲンタマイシンは主に糸球体ろ過で排泄されるため、糸球体ろ過速度が低下すると消失が遅れ、血中半減期が延びます。パラアミノ馬尿酸は尿細管分泌が飽和するため高濃度では腎クリアランスが低下します。アスコルビン酸で尿が酸性になるとサリチル酸の再吸収が増え、メトホルミンは尿細管分泌を受けるのでクレアチニンクリアランスより大きくなります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成