原核細胞の遺伝子発現における転写と翻訳に関する記述として、正しいのはどれか。2つ…
原核細胞の遺伝子発現における転写と翻訳に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 遺伝子の転写と翻訳は同時進行が可能であり、転写が完結する前に翻訳が開始される。原核細胞では核膜がなく、転写途中のmRNAに翻訳が開始されるため同時進行が可能です。
- ⑵ 翻訳開始コドンの直前には、シャイン・ダルガーノ(SD)配列が存在し、リボソームの60S サブユニットが結合する。SD配列に結合するのは原核生物のリボソーム30Sサブユニット(16S rRNA)です。60Sは真核生物のものです。
- ⑶ 翻訳は、mRNA の3ʼ 末端側から5ʼ 末端側の方向に進行し、ペプチド鎖はC 末端側からN 末端側へと合成される。翻訳はmRNAの5′から3′の方向に進み、ペプチド鎖はN末端からC末端へと合成されます。
- ⑷ アミノアシルtRNA は、コドンを含むtRNA の3ʼ 末端に、mRNA 上のアンチコドンに対応したアミノ酸が結合している。tRNAがもつのはアンチコドンで、mRNA上のコドンと対合します。記述はコドンとアンチコドンが逆です。
- ⑸ オペロンとして隣り合う一群の遺伝子は1 本のmRNA(ポリシストロニックmRNA)に転写され、複数のタンパク質に翻訳される。オペロンの遺伝子群はポリシストロニックmRNAとしてまとめて転写され、複数のタンパク質に翻訳されます。
解説
正解は⑴と⑸です。原核細胞には核膜がないため、転写途中のmRNAにすぐリボソームが結合し、転写と翻訳が同時に進行します。またオペロンとして並ぶ一群の遺伝子は1本のポリシストロニックmRNAに転写され、複数のタンパク質に翻訳されます。シャイン・ダルガーノ配列に結合するのは30Sサブユニットの16S rRNAで、60Sは真核細胞のサブユニットです。翻訳はmRNAの5′から3′方向に進み、ペプチド鎖はN末端からC末端へ伸び、アンチコドンはtRNA側にあります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成