この研究に参画した薬剤師が、研究の信頼性を確保するため行う対応として、適切なのは…
病院に勤務する薬剤師が参画して、医薬品医療機器等法に基づく承認申請を目的とはしないが、製薬企業から資金提供を受けて、向精神薬の有効性・安全性を確認する介入試験を実施することになった。製薬企業から経済的支援を受けていた場合、科学的に問題のある研究を行うのではないか、という「疑い」が生じる可能性がある。
この研究に参画した薬剤師が、研究の信頼性を確保するため行う対応として、適切なのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 利益相反(Conflict of Interest)を開示する。利益相反を開示し管理することで、研究の透明性と信頼性を確保できます。
- ⑵ 知的財産権(特許権など)を取得する。知的財産権の取得は研究の信頼性を確保する手段ではありません。
- ⑶ 複数の企業より公平に資金提供を受ける。複数の企業から資金提供を受けても利益相反がなくなるわけではなく、開示と管理が必要です。
- ⑷ 産学連携研究は可能な限り実施しない。産学連携研究は適切な利益相反管理のもとで推進されるもので、避けるべきものではありません。
- ⑸ 研究成果の公表は行わない。研究成果は公表することが求められ、公表しないことは信頼性の確保につながりません。
解説
正解は⑴です。製薬企業から資金提供を受けて研究を行う場合、研究者の利害が研究結果に影響したのではないかという疑いを持たれることがあります。研究の信頼性と透明性を確保するためには、利益相反(COI)の状況を適切に管理し、論文や学会発表などで開示することが求められ、臨床研究法でも利益相反管理が義務付けられています。特許の取得や複数企業からの資金提供では透明性は確保できず、産学連携の回避や成果の非公表は適切な対応ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成