21 歳男子大学生。親戚の4 歳児の面倒をみた2 週間後に頭痛と発熱を認めたため…
21 歳男子大学生。親戚の4 歳児の面倒をみた2 週間後に頭痛と発熱を認めたため、市販のかぜ薬を服用した。翌日、市販薬で一時的に解熱したが、再び発熱し、両側の頬から耳の後ろにかけて腫れ、腫脹部分に痛みを感じたため受診し、流行性耳下腺炎と診断された。この患者の病態及び薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 解熱すればすぐに通学しても差し支えない。学校保健安全法施行規則では、耳下腺などの腫脹が出てから5日を経過し、全身状態が良好になるまで出席停止です。
- ⑵ 精巣炎を合併するリスクがある。思春期以降の男性がムンプスに感染すると、精巣炎を合併するリスクがあります。
- ⑶ 治療にはアシクロビルが有効である。アシクロビルはヘルペスウイルスに有効な薬で、ムンプスウイルスには効果がありません。
- ⑷ 疼痛・発熱に対し、アセトアミノフェンが用いられる。対症療法として、疼痛や発熱にはアセトアミノフェンが用いられます。
- ⑸ 治療にはワクチンが有効である。ムンプスワクチンは予防のために接種するもので、発症後の治療には有効ではありません。
解説
正解は⑵と⑷です。流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)はムンプスウイルスの感染症で、思春期以降の男性では精巣炎を合併することがあり、ほかに髄膜炎や難聴、膵炎の合併にも注意が必要です。特効薬はなく、発熱や痛みに対する対症療法として、ライ症候群のおそれがなく安全性の高いアセトアミノフェンが用いられます。アシクロビルはヘルペスウイルス属に有効な薬で、ムンプスウイルスには効きません。ワクチンは予防のためのもので、治療には用いません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成