消化器系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
消化器系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ナファモスタットは、外分泌腺から分泌された消化酵素を阻害して、膵臓の自己消化を抑制する。ナファモスタットはトリプシンなどの膵酵素を阻害し、膵臓の自己消化を抑制します。
- ⑵ ウルソデオキシコール酸は、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻害して、Oddi 括約筋を弛緩させ、胆汁分泌を抑制する。ウルソデオキシコール酸は胆汁分泌を促進する利胆薬です。COMT阻害でOddi括約筋を弛緩させるのはフロプロピオンです。
- ⑶ アスナプレビルは、C 型肝炎ウイルスのNS5A 複製複合体を阻害して、抗ウイルス活性を示す。アスナプレビルはNS3/4Aプロテアーゼ阻害薬です。NS5Aを阻害するのはダクラタスビルなどです。
- ⑷ ペグインターフェロン アルファ-2a は、免疫細胞を活性化して、ウイルス感染細胞を傷害する作用により、B 型及びC 型肝炎ウイルスの増殖を抑制する。ペグインターフェロンアルファ-2aは免疫細胞の活性化などにより、B型・C型肝炎ウイルスの増殖を抑えます。
- ⑸ エンテカビルは、ウイルスの増殖に必要なNS3/4A プロテアーゼを阻害して、B 型肝炎ウイルスの増殖を抑制する。エンテカビルはグアノシン類似の核酸アナログで、HBVのDNAポリメラーゼ(逆転写酵素)を阻害します。
解説
正解は⑴と⑷です。ナファモスタットはタンパク質分解酵素阻害薬で、トリプシンなどの膵酵素を阻害して膵臓の自己消化を抑え、急性膵炎に用いられます。ペグインターフェロンアルファ-2aは、抗ウイルスタンパク質の誘導や免疫細胞の活性化によって、B型・C型肝炎ウイルスの増殖を抑えます。ウルソデオキシコール酸は利胆薬でCOMT阻害作用はありません。アスナプレビルはNS3/4Aプロテアーゼ阻害薬、エンテカビルは核酸アナログです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成