電離放射線の防御に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
電離放射線の防御に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 防御の3 原則である「時間」、「距離」、「遮へい」は、内部被曝の低減を目的としている。時間・距離・遮へいの3原則は、外部被曝の低減を目的としたものです。
- ⑵ α 線はX 線や γ 線に比べて電離作用が強いので、外部被曝の危険性が高い。α線は電離作用が強い一方、飛程が短く紙1枚で止まるため、外部被曝の危険性は低く内部被曝で問題になります。
- ⑶ 32P から放出されるエネルギーの強い β⁻ 線を遮へいする場合は、鉛板や鉛ブロックを用いる。高エネルギーのβ⁻線を鉛で遮へいすると制動X線が生じるため、アクリル板などの原子番号の小さい材料を用います。
- ⑷ 安定ヨウ素剤は、甲状腺への¹³¹I の蓄積を防ぐために投与される。安定ヨウ素剤は甲状腺をヨウ素で飽和させ、放射性ヨウ素¹³¹Iの取り込みと蓄積を防ぎます。
- ⑸ 放射性同位体を摂取した後、体内の放射線量が半分になるまでの期間を有効半減期という。物理的半減期と生物学的半減期の両方を考慮し、体内の放射線量が半分になるまでの期間を有効半減期といいます。
解説
正解は⑷と⑸です。安定ヨウ素剤は、あらかじめ甲状腺を安定ヨウ素で満たしておくことで、放射性ヨウ素¹³¹Iの甲状腺への取り込みと蓄積を防ぎます。体内に取り込んだ放射性同位体は、物理的減衰と生物学的排泄の両方で減るため、体内の放射線量が半分になる期間を有効半減期といいます。時間・距離・遮へいの3原則は外部被曝を低減するためのものです。α線は飛程が短く外部被曝の危険は低く、内部被曝で問題になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成