60歳の男性。肺がんの骨転移による痛みにオキシコドンを服用しており、酸化マグネシ…
60歳の男性。肺がんの骨転移による痛みにオキシコドンを服用しており、酸化マグネシウムを使っても便秘が続いていた。そこでナルデメジンが追加された。ナルデメジンの作用のしくみとして、正しいのはどれか。
- ⑴ 小腸のクロライドチャネルを活性化し、腸液の分泌を増やして便を軟らかくする。小腸のクロライドチャネルを活性化するのはルビプロストンです。
- ⑵ 回腸での胆汁酸の再吸収を阻害し、大腸に届く胆汁酸を増やして水分の分泌を促す。胆汁酸の再吸収を阻害して便通を改善するのはエロビキシバットです。
- ⑶ 大腸の粘膜を刺激して蠕動運動を強め、服用から数時間で排便を促す。大腸粘膜を刺激して蠕動を強めるのはセンノシドなどの刺激性下剤です。
- ⑷ 腸管内の浸透圧を高めて水分を引き込み、便のかさを増やして排便を促す。浸透圧で水分を引き込むのは酸化マグネシウムやラクツロースなどの浸透圧性下剤です。
- ⑸ 消化管のμ受容体を遮断し、脳へはほとんど入らないため鎮痛作用を弱めにくい。ナルデメジンは末梢性のμ受容体拮抗薬で、中枢へ移行しにくいため鎮痛効果を保ったまま便秘を改善します。
解説
正解は⑸です。オピオイドは消化管のμ受容体を刺激して蠕動を抑え、腸液の分泌を減らすため、便秘が高い頻度で起こります。ナルデメジンは末梢のμ受容体を遮断する薬で、血液脳関門をほとんど通過しないため、中枢での鎮痛作用を弱めずに便秘を改善します。センノシドは刺激性下剤、ルビプロストンはクロライドチャネル活性化薬、酸化マグネシウムは浸透圧性下剤、エロビキシバットは胆汁酸の再吸収阻害薬です。
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