がん性疼痛でモルヒネを十分な量使っている患者に、別の医療機関からブプレノルフィン…
がん性疼痛でモルヒネを十分な量使っている患者に、別の医療機関からブプレノルフィンが追加されたところ、かえって痛みが強くなった。ブプレノルフィンはμオピオイド受容体の部分作動薬である。この現象の説明として、正しいのはどれか。
- ⑴ 2つの薬の作用が足し合わされ、反応は完全作動薬単独での最大反応を超える大きさになる。受容体の数には限りがあり、部分作動薬が結合した受容体では反応が小さくなるため、最大反応を超えることはありません。
- ⑵ 部分作動薬は受容体への親和性をもたないため、完全作動薬が示す反応には影響を与えない。部分作動薬は受容体に結合する親和性をもち、とくにブプレノルフィンは親和性が高い薬です。
- ⑶ 部分作動薬が加わると、完全作動薬の濃度反応曲線は形を変えずに低濃度側へ平行に移動する。部分作動薬は競合的拮抗薬のようにふるまい、完全作動薬の曲線を高濃度側へずらします。
- ⑷ 部分作動薬の固有活性は1より大きく、完全作動薬より大きな最大反応を示す。部分作動薬の固有活性は0と1の間にあり、単独で示す最大反応は完全作動薬より小さくなります。
- ⑸ 部分作動薬が受容体を占めるにつれ、反応は部分作動薬単独の最大反応まで下がる。完全作動薬が占めていた受容体を固有活性の小さい部分作動薬が奪うため、全体の反応は低下します。
解説
正解は⑸です。部分作動薬は受容体に結合して反応を起こしますが、固有活性が0と1の間にあるため、最大反応は完全作動薬より小さくなります。完全作動薬が十分に作用している状態で部分作動薬を加えると、受容体を奪い合い、全体の反応は部分作動薬の最大反応の大きさまで低下します。このとき部分作動薬は競合的拮抗薬のようにふるまい、完全作動薬の濃度反応曲線を高濃度側へずらします。
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