新しい治療薬の普及により、ある慢性疾患にかかった人が亡くなるまでの期間が延びた。…
新しい治療薬の普及により、ある慢性疾患にかかった人が亡くなるまでの期間が延びた。この疾患の新たな発症の頻度は変わっていない。疾病の頻度を表す指標に関する記述として、正しいのはどれか。
- ⑴ 有病率は、一定期間に新たに発症した人の数を、観察した人年の合計で割って求める。新たな発症数を観察人年で割るのは罹患率で、有病率はある時点で病気をもつ人の割合です。
- ⑵ 急性で短期間に治る感染症では、有病率が罹患率よりも高い値をとりやすい。持続期間が短い病気では、新たな発症が多くてもある時点の患者は少なく、有病率は低くなります。
- ⑶ 致命率は、その病気で死亡した人の数を、集団の全人口で割った割合である。全人口で割るのは死因別死亡率で、致命率はその病気にかかった人のうち死亡した人の割合です。
- ⑷ 罹患率は、ある時点で病気にかかっている人の数を、その時点の人口で割って求める。ある時点で病気をもつ人の割合は有病率で、罹患率は新たな発症の速さを表します。
- ⑸ 罹患率が変わらずに病気の持続期間が長くなると、有病率は上昇する。有病率はおおよそ罹患率と平均有病期間の積で表されるため、期間が延びれば有病率は上がります。
解説
正解は⑸です。有病率はある時点で病気をもつ人の割合で、罹患率と平均有病期間のおおよその積で表されます。治療の進歩で死亡までの期間が延びると、新たな発症が変わらなくても有病率は上昇します。罹患率は一定期間の新たな発症数を観察人年で割った値です。致命率はその病気にかかった人のうち死亡した人の割合で、全人口で割る死因別死亡率とは異なります。短期間で治る急性疾患では有病率は低くなります。
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