塩漬けの肉に含まれる亜硝酸塩と、魚介類などに含まれる二級アミンが一緒に摂取される…
塩漬けの肉に含まれる亜硝酸塩と、魚介類などに含まれる二級アミンが一緒に摂取されると、胃の中で発がん物質が生じることがある。この発がん物質について、正しいのはどれか。
- ⑴ 生じた物質は代謝を受けずに作用する直接発がん物質であり、胃の粘膜の細胞に腫瘍をつくる。N-ニトロソアミンは代謝活性化を必要とする間接発がん物質で、肝臓や食道などに腫瘍をつくります。
- ⑵ 両者が縮合して多環芳香族炭化水素が生じ、ジオールエポキシドに変えられてDNAのグアニンに付加する。多環芳香族炭化水素は有機物の不完全燃焼で生じる物質で、この反応で生じるものとは異なります。
- ⑶ 両者が結合してヘテロサイクリックアミンが生じ、代謝を受けないまま腸の上皮に作用して突然変異を起こす。ヘテロサイクリックアミンは肉や魚を高温で焼いたときにできる物質で、亜硝酸と二級アミンから生じるものではありません。
- ⑷ 胃酸のもとで二級アミンがニトロソ化され、生じた物質が代謝活性化を受けてDNAをアルキル化する。N-ニトロソアミンは代謝活性化を受けて生じるアルキル化剤がDNAの塩基に結合し、突然変異を起こします。
- ⑸ 両者からアクリルアミドが生じ、グリシドアミドに代謝されて神経や肝臓に障害を起こす。アクリルアミドは炭水化物の多い食品を高温で加熱したときにできる物質で、この反応で生じるものではありません。
解説
正解は⑷です。亜硝酸塩は酸性の胃の中で二級アミンと反応し、ニトロソ化によってN-ニトロソアミンを生じます。N-ニトロソアミンはそれ自体では反応性が低く、肝臓のシトクロムP450で代謝活性化を受けて生じるアルキル化剤がDNAの塩基をアルキル化し、突然変異を起こします。ビタミンCは胃の中でのニトロソ化を抑える働きをもつことが知られています。
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