浸透圧を利用して薬物の放出を制御する経口の放出制御型製剤(浸透圧ポンプ型製剤)が…
浸透圧を利用して薬物の放出を制御する経口の放出制御型製剤(浸透圧ポンプ型製剤)がある。この製剤の放出のしくみとして、正しいのはどれか。
- ⑴ 消化管の酵素で外側の層が分解されると、内部に含まれる薬物が速やかに放出される。酵素による層の分解を利用するのは大腸送達型などの製剤で、浸透圧は利用していません。
- ⑵ 半透膜を通って入った水で内部の浸透圧が上がり、小孔から薬物がほぼ一定の速度で押し出される。半透膜から入る水の量が一定に保たれるため、消化管の条件によらずほぼ一定の速度で放出されます。
- ⑶ 胃の中で錠剤が膨らんで液面に浮かび、胃に長くとどまりながら薬物を放出し続ける。胃内で浮遊して滞留するのは胃内滞留型製剤のしくみです。
- ⑷ 高分子の基剤の中を薬物が拡散して出ていき、放出の速度が時間とともにしだいに遅くなる。基剤中の拡散で放出速度が低下していくのはマトリックス型製剤の特徴です。
- ⑸ 消化管のpHの変化に応じて外側の皮膜が溶け、皮膜が溶けた部位で薬物が一度に放出される。pHに応じて皮膜が溶けるのは腸溶性製剤などのしくみで、浸透圧ポンプ型とは異なります。
解説
正解は⑵です。浸透圧ポンプ型製剤は、薬物と浸透圧を生じる成分を半透膜で包み、膜にレーザーなどで小さな孔を開けた構造をもちます。消化管内で水が半透膜を通って一定の速度で内部に入ると、内部の圧力が高まり、溶けた薬物が小孔から押し出されます。放出速度は消化管のpHや運動の影響を受けにくく、ほぼ0次の放出が得られます。外殻は溶けずに便中に排泄されるため、患者には便に錠剤の殻が出ることを説明しておきます。
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