企業の産業保健の担当者が、作業の内容と、そこで起こりうる職業性の疾病を整理してい…
企業の産業保健の担当者が、作業の内容と、そこで起こりうる職業性の疾病を整理している。有害な因子と職業性疾病に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 潜水の作業から急に浮上すると、血中に溶けていた酸素が気泡となって減圧症が起こる。減圧症の気泡のもとは、高い圧力で体内に多く溶け込んだ窒素です。
- ⑵ ベンジジンなどの芳香族アミンを扱う作業では、主に肺がんが起こりやすくなる。芳香族アミンは代謝物が尿中に濃縮されるため、主に膀胱がんの原因になります。
- ⑶ 有機溶剤のノルマルヘキサンを扱う作業では、主に腎臓の障害が起こりやすくなる。ノルマルヘキサンの代謝物は末梢神経を障害し、手足のしびれなどの多発神経炎を起こします。
- ⑷ 石綿(アスベスト)を吸い込むと、長い潜伏期間を経て中皮腫を発症する場合がある。石綿の繊維は肺や胸膜にとどまり、数十年の潜伏期間を経て中皮腫や肺がんを起こします。
- ⑸ 振動する工具を長く使う作業では、手指の血管が縮んで白くなるレイノー現象が起こる。局所の振動が末梢の血管と神経を障害し、寒さなどで手指が白くなる発作を起こします。
解説
正しいのは、石綿による中皮腫と、振動工具によるレイノー現象についての記述です。職業性疾病は、粉じん・化学物質・物理的因子など作業に伴う有害因子によって起こります。減圧症は体内に溶けた窒素が浮上時に気泡となって生じ、芳香族アミンは膀胱がん、ノルマルヘキサンは末梢神経障害の原因になります。因子ごとに障害されやすい臓器を知っておくことが、予防と早期発見に役立ちます。
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