骨肉腫の患者にメトトレキサートの大量療法が行われ、投与開始から一定時間後にホリナ…
骨肉腫の患者にメトトレキサートの大量療法が行われ、投与開始から一定時間後にホリナートカルシウムの投与が予定されている。ホリナートを投与する目的として、正しいのはどれか。
- ⑴ 葉酸の取り込みを妨げ、腫瘍細胞にメトトレキサートを集めるため。ホリナートは還元型葉酸の担体で取り込まれ、メトトレキサートの集積を高める薬ではありません。
- ⑵ 尿をアルカリ性にし、メトトレキサートが尿細管で析出するのを防ぐため。尿のアルカリ化は炭酸水素ナトリウムなどで行う別の対策で、ホリナートの目的ではありません。
- ⑶ メトトレキサートと結合して不活性な複合体をつくり、尿中へ排泄させるため。ホリナートはメトトレキサートと結合しません。代謝の経路を迂回して葉酸を補います。
- ⑷ 還元型の葉酸を補い、正常な細胞をメトトレキサートの毒性から救うため。ジヒドロ葉酸還元酵素を経ずに働く還元型葉酸を補うことで、正常細胞の核酸合成を保ちます。
- ⑸ チミジル酸合成酵素を阻害し、メトトレキサートの抗腫瘍効果を強めるため。ホリナートは葉酸の還元型で、チミジル酸合成酵素を阻害する作用はありません。
解説
正しいのは、還元型の葉酸を補い、正常な細胞をメトトレキサートの毒性から救うためです。メトトレキサートはジヒドロ葉酸還元酵素を阻害して還元型葉酸を枯渇させ、核酸の合成を止めます。大量療法では腫瘍細胞に十分作用させたあと、この酵素を必要としない還元型葉酸であるホリナートを投与し、骨髄や粘膜など正常細胞の障害を抑えます。これをホリナート救援療法といいます。
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