抗悪性腫瘍薬の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
抗悪性腫瘍薬の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ メルカプトプリンは、チオイノシン酸に代謝され、イノシン酸からアデニル酸及びグアニル酸への生成を阻害する。メルカプトプリンはチオイノシン酸となり、イノシン酸からアデニル酸・グアニル酸の生成を阻害します。
- ⑵ イリノテカンは、生体内で SN-38 に代謝された後、DNA ポリメラーゼを選択的に阻害する。イリノテカンの活性代謝物SN-38はトポイソメラーゼⅠを阻害し、DNAポリメラーゼの選択的阻害薬ではありません。
- ⑶ ゲムシタビンは、DNA をアルキル化し、がん細胞の S 期移行性を阻害する。ゲムシタビンはピリミジン代謝拮抗薬で、リン酸化体がDNA合成を阻害します。アルキル化薬ではありません。
- ⑷ リュープロレリンは、持続的刺激により下垂体 GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)受容体のダウンレギュレーションを起こし、精巣からのテストステロン分泌を抑制する。リュープロレリンは持続刺激でGnRH受容体をダウンレギュレーションし、テストステロン分泌を抑制します。
- ⑸ ニボルマブは、がん細胞上の PD-L1 に結合して、T 細胞を活性化する。ニボルマブはT細胞上のPD-1に結合する抗体で、PD-L1には結合しません。
解説
正解は⑴と⑷です。メルカプトプリンは生体内でチオイノシン酸に変換され、イノシン酸からアデニル酸やグアニル酸が生成される過程を阻害してプリンヌクレオチドの合成を抑えます。リュープロレリンはGnRHアゴニストで、持続的な刺激により下垂体GnRH受容体をダウンレギュレーションさせ、テストステロン分泌を抑制します。イリノテカンの活性代謝物SN-38はトポイソメラーゼⅠを阻害し、ゲムシタビンはピリミジン代謝拮抗薬です。ニボルマブはT細胞上のPD-1に結合する抗体です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成