スルホンアミド系抗菌薬(サルファ剤)が細菌の増殖を抑える仕組みは、その化学構造が…
スルホンアミド系抗菌薬(サルファ剤)が細菌の増殖を抑える仕組みは、その化学構造が細菌の代謝にかかわる物質と似ていることに基づく。この関係を正しく述べたものはどれか。
- ⑴ プリン塩基に似た構造で、細菌のRNAポリメラーゼを阻害する。細菌のRNAポリメラーゼを阻害するのはリファンピシンで、構造の類似によるものではありません。
- ⑵ チミンに似た構造で、細菌のDNAに取り込まれて複製を止める。核酸塩基に似た構造で作用するのはフルオロウラシルなどの代謝拮抗薬です。
- ⑶ D-アラニル-D-アラニンに似た構造で、細胞壁の架橋を阻害する。この部分構造の類似はβ-ラクタム系抗菌薬について説明されるものです。
- ⑷ グルタミン酸に似た構造で、細菌のたんぱく質合成を阻害する。サルファ剤はアミノ酸の類似体ではなく、たんぱく質合成には作用しません。
- ⑸ パラアミノ安息香酸に似た構造で、細菌の葉酸合成を拮抗的に阻害する。ジヒドロプテロイン酸合成酵素でパラアミノ安息香酸と競合し、葉酸の合成を止めます。
解説
正しいのは、パラアミノ安息香酸に似た構造で細菌の葉酸合成を拮抗的に阻害するという記述です。細菌は自らパラアミノ安息香酸から葉酸を合成しますが、サルファ剤はスルホンアミド基をもつよく似た構造のため、ジヒドロプテロイン酸合成酵素で基質と競合します。ヒトは葉酸を食物から取り込み合成しないので、選択毒性が生まれます。トリメトプリムと併用すると、続く段階も阻害されて効果が高まります。
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