非弁膜症性心房細動の患者に、脳塞栓症の予防のためワルファリンカリウムが処方された…
非弁膜症性心房細動の患者に、脳塞栓症の予防のためワルファリンカリウムが処方された。この薬の抗凝固作用の機序として、正しいのはどれか。
- ⑴ ビタミンKエポキシド還元酵素を阻害し、凝固因子の生合成を妨げる。還元型ビタミンKの再生が止まり、第Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ因子のγ-カルボキシ化が進まなくなります。
- ⑵ 血小板のシクロオキシゲナーゼを阻害し、トロンボキサンの産生を抑える。これは低用量アスピリンの作用で、凝固系ではなく血小板の凝集を抑えます。
- ⑶ アンチトロンビンと複合体をつくり、トロンビンと活性化第Ⅹ因子を阻害する。これはヘパリンの作用機序で、注射で用いられ、効果は速やかに現れます。
- ⑷ 血小板のADP受容体を遮断し、ADPによる血小板の凝集を抑える。これはクロピドグレルなどのチエノピリジン系抗血小板薬の作用機序です。
- ⑸ 活性化第Ⅹ因子の活性部位に直接結合し、その酵素の働きを阻害する。これはアピキサバンなど直接作用型の経口抗凝固薬の作用機序です。
解説
正しいのは、ビタミンKエポキシド還元酵素を阻害して凝固因子の生合成を妨げるという機序です。肝臓で第Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ因子がつくられるとき、ビタミンKを補酵素とするγ-カルボキシ化が必要です。ワルファリンは使い終わったビタミンKを還元型に戻す酵素を阻害するため、機能をもつ凝固因子が減ります。すでにある凝固因子には作用しないため、効果が現れるまで数日かかります。
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