65 歳の男性。2 日前より複視を自覚するようになり来院した。糖尿病の既往がある…
65 歳の男性。2 日前より複視を自覚するようになり来院した。糖尿病の既往がある。前眼部、中間透光体および眼底には異常を認めない。Hess 赤緑試験の結果(別冊No. 7)を別に示す。誤っているのはどれか。
- ⑴ 複視は右方視で増強する。左外転神経麻痺では複視は左方視で増強し、右方視で増強するのは誤りです。
- ⑵ 第1 眼位で内斜視を認める。外直筋の麻痺で第1眼位でも内斜視を認め、正しい記述です。
- ⑶ 右眼の内直筋に過動がみられる。左外直筋のともむき筋である右内直筋に過動がみられ、正しい記述です。
- ⑷ 左眼の所見は第1 偏位を表している。麻痺眼の図形は健眼固視時の第1偏位を表し、正しい記述です。
- ⑸ 右眼の測定時に赤ガラスは左眼に挿入する。赤ガラスを入れた眼が固視眼となるため、右眼の測定時は左眼に入れます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。糖尿病のある65歳男性の急性の複視で、図は確認できませんが、公表正答から左外転神経麻痺のHessチャートと考えられます。左外直筋が働かないため第1眼位で内斜視となり、複視は麻痺筋の作用方向である左方視で増強するので、右方視で増強するという記述が誤りです。Heringの法則により左外直筋のともむき筋である右内直筋に過動がみられます。麻痺眼(左眼)の図形は健眼固視時の第1偏位を表し、右眼の測定時は左眼に赤ガラスを入れます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-10.html)を加工して作成